こんにちは、パリ在住のメイクアップアーティストです。
一般向けなお話はもちろん、男女とわずこれからプロになりたい人や、現役プロの方にも楽しんでもらえる内容をパリから発信できたらと思います。
メイク道具も国が変わると使っているものが変わるんです。
パリコレ中は海外からアーティストが集まってくるので、NYやロンドン、ミラノのメイクアップアーティストからオススメを聞いたりして情報収集出来るので楽しい。
そんな感じで私目線(パリ目線)なブログが書けたらなと思います。
さてさっそく、今日は100本以上持ち歩いてるブラシの中から私がほぼ毎回撮影するときに使うブラシの紹介です。
デュオファイバーファンブラシ
最初に紹介するのは、『Mac cosmeticsの184番 デュオファイバーファンブラシ』です。
(残念ながら日本のMacではお取り扱いがないそう。。ネットでは買えます!)
このファンブラシ、きっと一般人ならまず買おうと思わない形ですよね?
私もメイクを職にした当初は持っていませんでした。
でも私がアシスタントをしていたボスがこのブラシが好きで使っているのを見て1本目を購入。
今は3本持っています。
何がいいかというと、本当にマルチタスク。
ファイバーブラシなのでリキッドやクリーム系のプロダクトと相性がとってもいいんです。
(パウダー系にはほとんど使いません、毛が密になってないのでムラになりやすいんです。
クリームとパウダーを使うのなら話は別ですが、上級者向けかも)
それでは私のよくする使い方をご紹介します。
メイク直しのときに使う。
撮影の際ランチを食べた後や、時間が経ってモデルの顔がパサついてひび割れしてしまったときに、このブラシに少量の乳液やクリームを含ませてかるーく、ササっと顔全体をすると、一瞬で潤います。
クリーム系のチークに使う。
薄いブラシなのでフワッとつきます。
シェーディングに使う。
これもクリーム系のブロンザーや、地肌より濃いファンデーションをつけて、ブラシを縦にして、耳の下から口角までササッとなん往復かすると綺麗にシェーディングが入ります。
ファンデをすごむ薄づきにしたいときにこれでササっとすればOK。
その前のベースもこのブラシでやってから、同じブラシでやってもいい感じ。
メンズにメイクするときにもおすすめ
ハイライトに使う。
(クリームかリキッドのもの)鼻筋、頬骨のハイライトが綺麗に入ります。
ボディのメイクに使う。
私は日頃、ボディのメイクにかかせません。
肩や鎖骨の立体感を出したいところにハイライトを入れたり‥。
後すごく使えるのが、モデルがvネックのお洋服を着ているとき、手を使うとお洋服にボディークリームが付いてしまうといけないので、そんなときこのブラシでクリームを塗れます。
現場に行く時のセットバックには、必ず持って行っています。
どうですか?パッと思いついたのだけでこんなに使い方がある!
上記の『Mac cosmeticsの184番 デュオファイバーファンブラシ』と似たようなブラシとして、『ローラメルシエのファンパウダーブラシ』が上げられます。
(名前にパウダーが付いているので、一般の方はパウダー用として使っているかもしれませんね)
私はこっちを持ってないので一本試しに買ってみてもいいかなと思いますが、またきっとMacのを買ってしまうかな。
と言うのも、プロのメイクさんは申請をすればMacでのお買い物が40%オフになるからです。
下手するとメイベリンのマスカラを買うより安くMacのマスカラなどが変えてしまうんですよね。
興味を持った方は是非試してみてください!
コンシーラーブラシ
コンシーラー ブラシのお気に入りは何個かあります。
私の中で使う目的が分かれているように思います。
マークジェイコブス ビューティーのコンシール フルカバー コレクティング ブラシ
『マークジェイコブス ビューティーのコンシール フルカバー コレクティング ブラシ』、要するにコンシーラーブラシ。
これは横から見てもらうと分かるんですが、指先の形を表現しているんです。
毛の密度も高くてしっかりとしてるからプロダクトをしっかりと含んでくれるので、しっかりとカバーしたいところにトントンとすれば綺麗に指で乗せたかのように仕上がってくれます。
メンズの肌をするとき、ファンデーションが必要じゃない場合、このブラシ一本で仕上げることが多いです。
コンシーラーだけじゃなくても、口紅やアイシャドウの色をしっかりと乗せたい時にも大活躍です。
(とってもしっかりと付くので、後のブレンドは柔らかいブラシでやりましょう)
似たようなブラシはないかなと探し中。
ご存知の方は是非教えてください〜
Mac cosmetics 270s
今回ご紹介するのは‥Mac cosmetics 270s
短めの毛で密度がギッシリ。
スポンジの代わりになる感じでしょうか。
コンシーラー がすごくしっかりと付く。
スワイプモーションで使うと言うより、ポンポンとスタンプの様に使うことが多いです。
シミや黒人さんに多い色むらや顔の赤みなど、ニキビよりも大きな範囲に使うことが多いと思います。
後よく使うのが指の関節と手の甲の骨が出ているところの赤みを消す時にすごく使いやすい。
撮影中は時間勝負なので、フォトグラファーがクリックを休んだ瞬間に駆け込み、ササッとこのブラシで一瞬でコンシーラー を塗れます。
肌がキレイな人には必要ないかもしれませんが、ポイント的なカバー力を重視している方は試してみては?
似ているお手頃のブラシはこちら。
アイブロウブラシ
私が愛用しているのが、少しお値段はしますが『KOBAKO』と『よーじや』のスクリューブラシです。
よくアイブロウペンシル の先に付いてる眉毛をとかす部分ありますよね?
あれはスクリューブラシまたはマスカラコームと言いますが、メイクアップアーティストには絶対かかせません!!
日本人は比較的眉毛がボーボーになっている人は少ないかもしれませんが、パリでメイクをしていると色んな国籍の人をメイクするので、ボーボーの人も少なくありません。
トップスを変える時、眉毛って動くんです。
その度メイクさんは眉毛をときます。
出来上がった写真でモデルさんの眉毛がグチャグチャだとそれだけで台無しになるくらい大切なことなんです。
他の用途で使うとするときもたくさん!
例えば、
1)私はモデルにマスカラを塗った後、ダマを取りたいルックのときは必ずスクリューブラシでとかします。
大事なひと手間なんです。
2)これは撮影中での使い方ですが、モデルの顔に髪の毛や糸くずやグリッター(ラメ)がついている時、このスクリューブラシでヒュッっとやると、顔についてるゴミが簡単に取れます。
指でつまんで取るよりいいんです。
上記の際に使う時はスクリューブラシは質はあんまり気にしません。
アイブロウペンシルに付いてるものや、100均で売ってる物でも変わりはないと思います。
‥が!!!
眉毛を描くときはやはり質が大切だと思います。
アイブロウペンシルやパウダーで眉毛を描いた後「ぼかす」というステップがありますよね?
その時にあまりに硬いスクリューブラシだと上手くぼかせないどころか消えてしまったりムラになります。
なのでフワッとしたあまりコシのないスクリューブラシが私は好きです。
スクリューブラシだけを買いたくない!という方にオススメなのは、ディオールのブロウスタイラー
特にこれは眉尻の抜かしが取りやすくてオススメです。
最後に‥。
私がプロのメイクアップアーティストとしてアシスタントを始めた頃にボスに言われた一言が忘れられません。
撮影の最後のルックを撮り始めると、私たちは少しずつ片付けを始めるのですが‥。
そんなときに、当時私の師匠は言いました。
‥と(仕事をしてるように見えるんです)。
それくらい欠かせないツールなんです。
ファンデーションブラシ
メイクさんって自分の中に「その時の流行り」というのがあるんです。
それがプロダクトだったり、技術だったりします。
私は特にファンデーションの塗り方に流行りがあって、最近は手で塗るのにハマっています。
でもそう言うとブラシ紹介のブログにならないので、私のお気に入りファンデーションブラシをご紹介します。
何個か好きな形があるので、今日はその内の1つをご紹介。
1番のお気に入りはシュウウエムラのシンセティックファイバー14番なんですが、残念ながら廃盤になりました。
その次にお気に入りがよく似ているクレ・ド・ポー ボーテ パンソー (タンフリュイド&クレーム)
平筆のファンデーションブラシです。
私はよくある太いのより、半分くらいの細さのものが好きです。
【このブラシのお気に入りポイント】
混ぜた色がブラシ全体にわたりやすい=少量で済む
多分一般の方は自分のファンデーションを一色持っていて、それを使っていると思います。
でもプロがファンデーションを塗る時、複数の色やテクスチャーの違う物を混ぜて使うことがほとんどです。
私はいくつかのファンデーションを手の甲に出して混ぜるんですが、このブラシはコシがあるので色を混ぜやすい上、毛に均等にファンデーションが行き渡る。
大きいブラスだと色を混ぜてる段階で毛が全部ファンデーションを吸ってしまって足りなくなることも。
目の下や鼻のきわまで塗りやすい=コンシーラーとの相性も◎
目の下にもピタっとフィットしてくれるので、コンシーラーもこれで仕上げてしまう時もあります。
肌トラブルがないモデルはこれ一本でオッケー。
少しずつ顔全体の肌の調子を見ながら丁寧に塗れる。
私は大きいブラシでバッバッ!よりも、小さいブラシでチマチマ、塗り絵のように肌を仕上げるのが好きです。
そしていかに最小限のファンデーションで仕上げられるか。
このブラシは小さめなので、赤味を攻めたり、色むらを修正したりと作業しやすい。
厚塗り、薄付きのコントロールがしやすい。
コシがあるので、毛に含ませる量と力加減で仕上がりのコントロールが一本で出来ます。
体のアザもこれで隠すことも多いです。
クリームチークだって出来ちゃう。
と、こんなに使い勝手がいいんです。
他のお気に入りファンデーションブラシも後日ご紹介します。
リップブラシ
メイクアップアーティストが時間をかけるのがリップ。
どんなにスキンや眉毛がパーフェクトに仕上がっていても、ばっちり赤リップのアウトラインがガタガタだったり左右不対象だったらガッカリな仕上がりになります。
リップの縁取りって難しいんです。
人間の顔が左右対称なほうが珍しいくらい、リップも左右対称な人は少ない。
それを完璧に調節してアウトラインを取るのって結構時間がかかります。
私がリップメイクに必ず手に取るブラシがこちら。
KOBAKOのアイシャドウブラシ。
はい、アイシャドウブラシとして売られています。
アイライナーブラシとして使ったことはありますが、アイシャドウブラシとして使ったことはありません。
ブラシって売られている名前に従って使わないといけないことはないと思います。
この毛質、長さ、形を見て私はリップにピッタリだと思って使いはじめました。
今では一番のお気に入りで、3本持っています。
この斜めのカットが広角のラインを取るのに完璧。
ブラシは洗っていくと乾いた時に広がってしまいます。
でもこのブラシはプロダクトをたっぷり含ませると毛がシャープに整い直してくれるので、スラーっと360度綺麗にラインが取れるんです。
よくあるオーバルのリップブラシはラインがガタガタなってしまう時がありますが、このブラシはそれが起こりません。
カーブの面を使っても、ストレートな面を使っても綺麗にラインを操れます。
是非使ってみてください!
パウダーブラシ
パウダーブラシと言えば、大体の人は大きなフワフワしたブラシを想像するんではないでしょうか?
私はモデルの顔をパウダーする時大きなブラシを選ぶことは滅多にありません。
使うものはハイライトとかアイシャドウブラシとして売られているものが多いです。
なぜかと言うと顔全体をパウダーする必要がないからです。
(完璧マットなメイクルックをする時は大きのを使う時ももちろんあります)
小さい方が目の下や小鼻のピンポイントのテカリに使えますよね。
私が最近気に入って使っているのがこちら。
平になっていて、大きさもちょうど良く、目の下や小鼻にぴったりはまります。
平なのでパフのようにポンポンとパウダーすることも出来ます。
毛質もすごくやわらかくてオススメです!
このブランドのブラシは見た目もかっこいいし、
どのブラシも毛質が最高でハズレなし。
是非チェックしてみてください。